記事一覧

クレジットの審査の原点

クレジット会社の審査は、①申し込んだ本人がいるかどうか、②返済意思があるかどうか、③返済能力があるかどうか、の三点に集約されます。この三つがクリアされることによって、将来にわたる返済の確実性を担保することになります。順に見ていきましょう。

①申し込んだ本人がいるかどうか
まったく別人に成りすましていたり、そもそもそんな人はいないといった申し込みがあることです。ネットの世界ではありふれていますが、リアルの世界でも古典的にあります。例えば、ある客がクレジット契約を店頭で申し込み、そのときに本人の存在をきちんと確認せずに商品を渡したとします。後日、約定の期日が来て返済を期待していても一向に現れない。それどころか、連絡先の住所に連絡しても連絡がつかないといったことです。これほど間抜けなことはないと思いますが、偽造された身分証明書を見破れなかったりすると起きます。

②返済意思があるかどうか
クレジットを申し込む人は必要があるから申し込むのですから、返済意思があるかどうかを聞くと間違いなく「ある」と答えます。本人確認をしても本人ですと。ところが、クレジットを申し込む動機がだまし取るためということがあります。要するに詐欺なのですが、初めから詐欺を目的としていなくても結果的に返済できなくなる場合もあります。最初からなのか、後日なんらかの状況に変化があって返済されないのかは、申し込みの段階ではわかりません。もちろん動機が詐欺目的のものについては、かなり慎重に調べます。言うまでもなく詐欺というのは犯罪ですから、犯罪者に利益を渡すことになるので、場合によっては犯罪収益移転防止法によってクレジット会社が罰せられることもあります。

③返済能力があるかどうか
クレジット契約は、ボーナス一括払い等を除いて原則毎月払いですから、給料のように毎月決まった収入のある人が、金額は別にして返済能力は高いと評価されます。自営業者のように毎月もしくは日々収入があっても、決まった額ではない場合は低い評価になります。ただし、毎月返済するものは他にもたくさんあります。電気、ガス、水道、電話のようにライフラインに関するものから、本来は随意的なものだったはずですが、携帯電話の料金やネット関連の料金もたいていは毎月払いです。収入とこれらの見合いから業者のさじ加減で与信するかどうかを決めるのが、本来のクレジットビジネスの肝要でした。ところが、二〇〇八年の改正によって支払い可能見込み額基準が設けられ、従来からの与信スタイルから大幅に転換することになりました。